『龍が如く6』では、店での食事をまとめて注文できます。
メニューの中には食事コンボという特殊な組み合わせがあり、その組み合わせを食べると経験値ボーナスがもらえます。
例えばスマイルバーガーで「スマイルバーガー+スマイルポテト+スマイルシェイク」を頼めば、『スマイル王道セット』、寿司吟(寿司屋)で「きわみにぎり+きわみちらし+きわみ海鮮丼」を頼めば『寿司吟の極み』、韓来(焼肉屋)で「キムチ盛り合わせ+石焼きビビンバ+ユッケジャンクッパ」で『焼肉で焼かない!?』など。
大阪王将で「元祖焼餃子+中華そば+五目炒飯」で成立する『鉄板トリオ』
複数のメニューをいっぺんに注文出来るようになったからこその新システムです。
その中で1つ気になった事があります。
富士そば(蕎麦屋)のコンボである『丼と麺のハーモニー』。これは「麺類+カツ丼」を注文すると成立するコンボです。
なんで蕎麦屋なのにカツ丼があるの?
漫画作品『野原ひろし 昼メシの流儀』でも、「本来、カツ丼といったら蕎麦屋だ」というセリフがありました。
野原ひろし 昼メシの流儀 1【電子書籍】[ 臼井儀人 ]
|
なぜカツ丼=蕎麦屋なのか?
カツ丼は麺ではなく米ではないですか。
今回はなぜ蕎麦屋にカツ丼があるのかが気になったので、調べてみました。
かつて蕎麦屋は居酒屋だった
まず蕎麦屋は、居酒屋の側面もあったそうです。
江戸時代の蕎麦屋は、もともと居酒屋のような役割も担っていたそうです。
酒のツマミになる天ぷら、ワサビ芋、厚焼き玉子などが出されていました。
茹でた蕎麦を油で揚げた、揚げ蕎麦なるものを出すお店もあったそうです。
基本的に蕎麦屋のターゲット層は庶民や浪人です。食事とお酒を楽しめる店となれば、人気が出そうですよね。
かつては旗本(侍)になれば蕎麦屋を利用しなくなる人も多かったそうですが、時代が進むごとに侍も蕎麦屋に行くようになったそうです。
カツ丼や親子丼が出されたのは、麺つゆを使う料理だから
蕎麦屋の中には、丼ものを出すところも出始めました。カツ丼や親子丼ですね。
カツ丼も親子丼も、卵を醤油で味付けしてご飯の上に乗せる料理です。
味付けに使う醤油といえば?
そう、麺つゆですね。現代でもあらかじめダシが混ぜられた麺つゆが売られており、麺つゆ以外の料理にも使えるようになっています。
蕎麦に使う麺つゆをそのまま流用できるから、蕎麦屋も丼ものを出すようになったようです。
蕎麦だけでは食事として足りない! だからカツ丼のセットも用意されている
現在の蕎麦屋がカツ丼を出しているのは、おそらくメニューの充実が目的です。
想像して見てください。昼食をどこかのお蕎麦屋さんで食べようとした場合、ざるそばだけでは食事として足りませんよね?
つゆに付けられた蕎麦、通商"ぶっかけ"ならば、つゆも全部飲めばお腹は満ち足ります。しかしざるそばや盛り蕎麦が食べたい人は、2~3杯食べないと昼食としては全然足りません。
そこでカツ丼などのご飯ものを用意する事で、ガッツリ食べられるようになります。
現代の蕎麦屋にカツ丼があるのはこれが理由でしょう。
かつての江戸っ子は、「蕎麦屋で腹一杯にするのは粋じゃない」と考えていたそうですが、蕎麦屋を食べるのは江戸っ子だけとは限りません。
昼食として蕎麦屋で腹一杯食べたい人もいるでしょう。
そういった日との為に、蕎麦屋もご飯ものを置いています。お店としても、蕎麦以外の売れ筋商品も欲しいでしょうからね。
まとめ
蕎麦屋でカツ丼が出るのは、もともと居酒屋の側面もあったから。
ツマミになるようなメニューが追加されていき、いつしか同じ麺つゆを使うカツ丼や親子丼もメニューに加えられるようになったようです。
蕎麦屋のカツ丼には、こんな歴史があったんですね。
前述の『野原ひろし 昼メシの流儀』のセリフでも気になっていましたが、『龍が如く6』をプレイしていて本格的に気になったので調べてみました。
ゲームは遊んで終わりというのも良いですが、その中で気になった事を調べてみるのもオススメです。
蕎麦屋でカツ丼を見かけたら、昔の人も食べていたんだろうなー……と、感慨深い気分になれそうですね。
龍が如く6 命の詩。
|