今回はDSソフト『ノーラと刻の工房 霧の森の魔女』のレビューを書きます。
アトリエシリーズのスタッフが携わった作品で、確かにアトリエと共通した部分が多く見られます。
デジャブ感があり、アトリエシリーズ既プレイの人ならスッと入れます。
全体的にコンパクトかつシンプルにまとまっており、未プレイの人でも抵抗なく楽しめます。
私はアトリエシリーズを一作しか経験ないですがかなり楽しめました。
最大のウリ、導刻術
このゲーム最大のウリである導刻術は、サクッといえば『時間を操作する錬金術』。
例えば肉を加工して塩漬け肉にしたら、その塩漬け肉の時間だけを進めて一気に水分を飛ばして干し肉に出来る。物体の時間のみを動かす魔法みたいなものです。
ゲーム中で24年熟成、34年熟成の酒を作れるのを見るに、1日で数十年の時間を操作する事も可能らしい。
この導刻術を上達させつつ3年で一人前の導刻術士になるのがゲームの大目標です。
導刻術で時間を操作する快感
時間のかかるものを一瞬で完成させる感覚が新鮮です。
システム的にはアトリエシリーズの生産要素と同じなのに、時間を操作するというアクションが加わるだけで印象が全然違う。
干し肉や干し魚なら数日分の時間を進めるだけだから、慣れると何も感じなくなります。
やはり導刻術の真骨頂は年単位の時間を操作する点です。
上に書いた酒を、数十年分の時間を進めて一気に熟成させるのはなんとも言えない快感です。
このアイテムの場合ですが、しっかり○年熟成と付くのもポイントですね。単に熟成酒だと時間を操作した感覚が薄かったでしょう。
ゲーム中の最大年数まで熟成させる事に成功すると、尋常じゃないレベルの達成感を得られます。
仲間によって異なる、豊富なエンディング分岐
仲間キャラが複数いますが、どのキャラと親しくなったかでエンディングが変わります。キャラ毎のイベントをクリアしていけば別エンドを見られます。
今のところノーマルとバッド、それにキャラ二人分のエンディングに達しましたが、キャラ数を見るにまだたくさんあると思われます。
またゲームが進むとノーラに称号が付きますが、この称号もプレイスタイルによって変わります。
例えば戦闘力に特化する、導刻術を極めるなど。どんな進め方をしたかで変化します。
しかしこれ、普通にやるとだいたい戦闘系導刻術士や熟練導刻術剣闘士になってしまいます。
バトルはガンガン前に出て戦っているからかもしれませんが。
ネタバレになるので詳しくは書きませんが、このバトルスタイルのせいで盗賊のボスは苦労しました。マザー1のラスボスみたいに、攻略法を見つけるまではまず勝てないですねアレは。
名前は忘れたけど戦闘系以外の称号にもなりました。その後すぐイベントからのノーマルエンディングに進んだのでよく覚えていない。
難易度高めと言われるが、コツは簡単に掴める
このゲームですが、ゲームカタログでは難易度高めと書いています。
でもこれは1度やればコツが掴めます。要はキャラや町での交流度を上げて、発生したイベントを確実にこなせば良い訳です。
ある程度のスケジュール管理は必要なので、何となく見た目に惹かれて気軽にプレイしているだけだと何度やっても魔女狩りエンドになる事もある。
(中略)
慣れてくると意外に余裕はある事もわかるので、むしろ周回プレイにおいては適度な難易度とも言える。
ゲームカタログにもあるように、時間的にも意外に余裕があります。
そりゃユックリダラダラ進めたらバッドエンド一直線ですよ。ですが「少し効率よく進めてみるか」くらいの意識で進めればバッドになることはありません。
素材を採集し、イベントで必要なアイテムを作って届ける。これを繰り返せば最悪でもノーマルエンドには辿り着けます。
いわゆる効率厨と呼ばれるタイプの人なら楽勝でバッドエンド回避出来るかと。
ゲームカタログで難易度が高いと知ったときは少し構えたけど、慣れればかなりラクだし楽しいです。
最後に:何度も周回したくなる良ゲー!
わりと短いスパンでエンディングになるので周回プレイも苦になりません。というかエンディング数が多いので周回プレイ前提に作られています。
グラフィックも綺麗なドット絵で見た目的にも飽きず、コツを掴めばサクサク進められます。
先ほど一番のお気に入りキャラであるカルナのエンディングを迎えました。カルナ可愛いよカルナ。
ルッソのエンディングも見ました。この二人は攻防ステータスが高めの戦闘タイプで、採集や戦闘にはまず間違いなく連れていくであろうキャラです。
https://www.famitsu.com/news/201104/images/00043060/mf7E5Du64TnpjrKcW2z6zZVy4PE5s259.html
なので最初に到達するキャラエンディングはこの二人のうちどちらかだったという人が多いはず。
現在は6周目。次は採集タイプのキャラエンディングを目指しています。いや本当に、何度も周回したくなるゲームなんて久しぶりに出会ったな。