『ジョジョの奇妙な冒険』4部、『ダイヤモンドは砕けない』に登場するトニオ・トラサルディー。
料理の中に潜り込み、食べた者の体調を改善させるスタンド「パールジャム」を持った料理人。
杜王町で小さなイタリアンレストラン「トラサルディー」を営んでおり、初登場時は敵だと思わせながら、実は料理に誇りを持つ良い人だった……というキャラです。
第4部の癒しといっても過言ではないトニオさん。
ですが、もしもトニオさんが敵だったら相当エグい攻撃をするキャラになっていたと感じます。
トニオさんのスタンド、パールジャム
トニオさんのパールジャムは料理の中に潜伏し、相手の体内に入ってから能力を発揮するタイプです。
複数のビジョンが表れる群体型スタンドで、料理を食べた者の身体的不調を治療します。
億泰が料理を食べた時は、「眼球がしぼむほどの涙が出て、寝不足が解消する」、「肉が抉れたように見えるほどの垢が出て、肩こりが解消する」、「天井に突き刺さる勢いで歯が抜け、高速で新しい歯が生えてくる」、「腹部が破裂したかのように内臓が飛び出て、腸の荒れが改善する」などなど。
およそレストランにあってはいけないような光景と共に身体の不調が治ります。
さらに『岸辺露伴は動かない』において露伴先生がアワビのリゾットを食べた時には、眼球が溶け落ち、疲れ目が改善するというシーンも。
見た目は食欲が消し飛ぶほどグロテスクですが、能力は優秀そのもの。戦闘には不向きですが、杜王町に住む一般人も恩恵が受けられる素晴らしいスタンドでしょう。
天は二物を与えずとはよく言ったものです。
承太郎は仗助のクレイジーダイヤモンドを「この世のどんな事よりも優しいスタンド」と評しましたが、トニオさんのパールジャムも別ベクトルの優しさを持っています。
トニオさんの料理は情熱の結晶
トニオさんが作る料理は「お客様に快適になって欲しい」という強い情熱の賜物です。
これは美味しさはもちろん、料理を食べて健康になって欲しいという願いも込められています。
もともとトニオさんは理想の料理を求めて世界各地に修行の旅へ出ました。中国で漢方を学んだり、アマゾンの薬使いに学んだり。
このような研究の旅をして、料理の腕を磨きました。
この旅の成果なのか、相手の手のひらを見ただけで健康状態が分かる特技も身に付けています。
身体の内部から破壊することも可能?
パールジャムが『料理を食べた人の体調を治す』という能力になったのは偶然ではないでしょう。
おそらく中国などに存在する『医食同源』の概念がトニオさんの料理、ひいてはパールジャムのスタンド能力に強く影響したのでしょう。
さて、トニオさんは人柄が良く、パールジャムの能力を差し引いても善良そのものな人物ですが……。
もしもトニオさんが敵として出てきたら、『身体の内部から相手を破壊する』という凶悪なスタンド使いになっていたのではないでしょうか?
もしもトニオさんが敵だったら
もしもトニオさんが敵として出たら、作中で描写された効果とは真逆の現象が起こりそうです。
上述したように、トニオさんのパールジャムはグロテスクな現象とともに身体の治療をするスタンド。
これがもし敵だったら、作中とは全く真逆の効果を引き起こしているでしょう。
例えば……
- 本編とは逆に視力を無くさせる
- 歯を全て抜け落ちさせる
- 内蔵疾患を引き起こす
など。
料理を楽しんだ後に身体機能を奪われているでしょう。
この中で想像すると一番エグいのが、『視力を無くさせる』です。
ちょっと想像して見てください。スマホなりパソコンなりでこのジョジョ妄想記事を読んでいる今、突然視力が無くなってしまったら……。
眼球に潜り込んだ小さなパールジャムが目の前に現れ、目をこすろうが瞬きしようが全く抵抗できず、ついには目の内部をパールジャムに覆われて見えなくなってしまう……。
想像するとメチャクチャ怖くないでしょうか?
ジョジョ作中でスタンド能力により視力を無くした例。広瀬康一&プッチ神父
作中でスタンド能力により視力が無くなった例と言えば、広瀬康一とプッチ神父です。
ジョジョ4部『ダイヤモンドは砕けない』で、康一は『振り向いてはいけない小道』で振り向いてしまい、悪霊(?)からあの世に引きずりこまれそうになります。その時一緒にいた露伴先生がヘヴンズ・ドアーで康一の視力を一時的に無くしました。
ヘヴンズ・ドアーで「目が見えない」という命令を康一に書き込み、視力を無くさせています。これにより康一は悪霊の姿が見えなくなり、あの世へいかずに助かりました。
また6部『ストーンオーシャン』のプッチ神父は、ウェザー・リポートのスタンド攻撃を『一時的に視力を無くす』事で回避しています。
ウェザー・リポートの隠された凶悪な能力に対し、『見ない』事で攻撃対象から外れる。プッチ神父が見つけたウェザー・リポートの攻略法です。
プッチ神父はあくまで自分のスタンド能力で視力を無くしています。この場合、目が見えなくなるという覚悟があったからこそ冷静でした。
しかし康一はヘヴンズ・ドアーによるもの、つまり見方を変えればスタンド攻撃を受けて視力が無くなった形です。
突然視力が無くなった康一は、直前まで幽霊に襲われていた事もあって慌てふためき行動不能になっています。
トニオさんが敵になれば、相手の視力を奪い、康一のような状況に陥れる事が出来そうです。
体に入り込めれば体内から体を突き破る事も可能でしょうが、そういう役どころはすでにアクア・ネックレスという適任スタンドがいるので、パールジャムにやらせてもインパクトが薄い。
メタ的な観点から考えても、トニオさんは身体を突き破るより体内から身体機能を操作する能力となるでしょう。6部のダイバー・ダウンだって相手の体内に潜り込んで身体構造を操作していましたし。
トニオさんが敵だったら、ジワジワと相手を追い詰めるタイプの敵になる
もしもトニオさんが敵なら、パールジャムで相手の体内からジワジワ攻撃するキャラとなりそうです。
例えば視力を奪う・内臓疾患を発症させる・歯を全て抜け落ちさせる、転じて骨粗鬆症を引き起こさせる……などなど。
『満足に戦闘が出来ない状態にしてからユックリじっくり痛ぶる』といった、かなりエグい敵となりそうです。
チョコラータが可愛く見えるほどの邪悪です。
トニオさんが敵なら、吉良吉影以上のシリアルキラーとなる?
ジョジョの奇妙な冒険の作者、荒木飛呂彦先生は『羊たちの沈黙』がヒットする前からシリアルキラーについて興味・関心があったそうで、個人的に勉強していたそうです。
吉良吉影がボタン1つが証拠になり、連続殺人が次々に判明する流れも、実際の連続殺人事件が判明する流れにソックリです。
5部『黄金の風』で登場する敵、チョコラータも同様。連続殺人鬼やシリアルキラーを調べると、チョコラータも実在の犯罪者をモデルにしたのではないかと思うほどリアルです。
荒木先生がトニオさんを敵として描いていたら、まさに吐き気を催す邪悪そのものなキャラになっていたかも知れません(これを言ったらどのキャラでもそうでしょうが)。
まとめ:トニオさんは本当にいい人です
今回のはタダの妄想です!
トニオさんは大変良い人ですし、私も大好きなキャラです。それは間違いなく本当です。
スタンド使いとの戦いが繰り広げられる中でトニオさんみたいな人も存在するというのは、尖った心が解されるような気分になります。
ですから、今回書いたコレはトニオさんへのヘイト記事では全くありません。
他にも「もしもチョコラータが良い医者だったら」みたいな妄想もしています。こういうもしもを考えるのが好きです。
だからトニオさんが嫌いな訳じゃありません。どうかご理解頂ければ幸いです。
あぁ、トニオさんの料理が食べたいなぁ。