龍が如くの刺青をまとめました。
絵柄の意味を調べると、キャラの性格や生い立ち、作中での立ち位置を暗示しているかのようなものが多いです。
- 桐生一馬:応龍
- 錦山彰:緋鯉(コイ)
- 真島吾朗:般若、白蛇、椿
- 堂島大吾:不動明王
- 郷田龍司:黄龍
- 島袋力也:ハブ、シュロの葉
- 峯義孝:麒麟(キリン)
- 冴島大河:虎、ササの葉
- 相沢聖人:黒鯉
- 久瀬大作:閻魔、牛頭馬頭(ごずめず)
- 阿波野大樹:鬼を成敗する桃太郎
- 渋澤啓司:青龍
- 岩見恒雄:白澤(はくたく)
- 立華鉄、尾田純:コウモリ
- 澤村由美:月下美人
- 春日一番:龍魚
- まとめ
桐生一馬:応龍
我らが桐生一馬の入れ墨は応龍。中国の初代皇帝、黄帝に使えた神獣です。
応龍は皇帝に歯向かう軍勢に対し、嵐を起こして撃退しました。しかしこの戦いが「殺人を犯した」として神獣の責務を問われ、南方へ隠棲することとなりました。
桐生さんも堂島組組長・堂島宗兵を殺害したとして破門され、後に沖縄へ移住することとなります。
錦山彰:緋鯉(コイ)
桐生さんの親友にして初代龍が如くのラスボス、錦山彰の入れ墨は錦鯉です。
中国には「鯉が滝を登ると龍に変化する」という"登竜門"の伝説があります。
錦山も桐生さんを倒すことで龍に、つまり桐生さんを越える存在になろうと考えています。
意味 は「出世、繁栄」を意味します。東城会のトップに立つという野望を持った錦山にピッタリの絵柄です。
真島吾朗:般若、白蛇、椿
真島の兄さんの入れ墨は、般若、白蛇、椿。かなりアンバランスな混じり方をしています。
まず般若は嫉妬や憎悪の象徴で、白蛇は神の使いといった神聖なイメージの象徴、椿は優美さの象徴です。
こうした相反する象徴を混ぜた一貫性のない柄は、真島が持つクレイジーさを表しています。
真島の兄さんは『龍が如く0』の事件を経て「この街(神室町)の誰よりも狂った生き方をしてやる」と決意しました。そんな真島にピッタリの模様と言えます。
堂島大吾:不動明王
大吾の入れ墨は不動明王。
不動明王は倶利伽羅(くりから)剣という名の剣を持っています。
この剣に巻きついている龍は倶利伽羅龍といい、不動明王の化身とされてれます
龍が如くにおいて龍を背負う者は得てして多大な実力を持ちます。
桐生さんと同じく龍を背負う大吾も、桐生さんに並ぶ器を持った人物だという意味なのでしょう。
郷田龍司:黄龍
『2』に登場した郷田龍司の入れ墨は黄龍。黄龍は四神(青龍、朱雀、玄武、白虎)の長です。
四神は東西南北を守護しますが、黄龍は中央を守るとされています。
大阪は沖縄諸島まで含めれば日本のほぼ中央にあります。
関西の龍と言われる程の大人物にふさわしい柄です。(本人はこの呼び方を嫌っていますが)
島袋力也:ハブ、シュロの葉
琉道一家の若頭。沖縄と仁義を愛する力也の入れ墨はハブとシュロの葉です。
シュロとはヤシの木の一種。ハブを「沖縄の魂」と考えており、「沖縄の心を背負う」という意味がこめられています。
目が入っていないのは刺青が完成する前に彫師が亡くなり、信頼出来る彫師が見つからなかったから。
ハブは『クサリヘビ科マムシ亜科』に属する蛇で、マムシの一種です。
マムシは、「五百年にして蛟(雨竜)、蛟は千年にして竜(成竜)、竜は五百年にして角竜(かくりゅう)、角竜は千年にして応竜、年老いた応竜は黄竜と呼ばれる」という伝説があります。
つまりハブはいずれ桐生さんが背負う応龍、龍司が背負う黄龍になるという事。
桐生さんや龍司と同じ龍になる存在を背負う力也。作中では桐生さんの弟分で若さの目立つキャラでしたが、いずれは大物になったのかもしれません。
峯義孝:麒麟(キリン)
麒麟は毛蟲(もうちゅう…哺乳類を示す古代中国語)360種の頂点に立つとされる幻獣。
性格は穏やかで普段は虫も踏み殺さないが、必要とあらば戦うことも辞さない神獣です。
峯は龍が如くに珍しいインテリヤクザで、普段は穏やかで冷静です。
しかし日々トレーニングを積んでおり、いざ戦えば武闘派ヤクザを一方的に殴り伏せるほど強い。さらに理性のストッパーが外れると、ミートナイフで部下の手を突き刺したり、民間の施設を襲撃したりと、凶暴な一面が顔を出します。
まさに麒麟のようなキャラといえます。
冴島大河:虎、ササの葉
極道18人殺しの伝説を持つ冴島大河の刺青は、虎とササの葉です。
虎は冴島の名前(大河→タイガー)から、ササの葉は冴島が所属していた笹井組組長、
笹井との縁をあらわします。
実力が拮抗している様子を「龍虎」といいます。
龍が如く3にて、冴島は桐生さんとタイマンを張り、引き分けに持ち込みました。単純な怪力なら桐生さんをも凌ぐ上、桐生さんと同じく東城会に伝説を残す冴島。
桐生さんに匹敵する大人物という事を表現する柄です。
相沢聖人:黒鯉
龍が如く5の相沢は黒いコイです。錦山と同じですが、相沢の鯉は真っ黒。いわゆる黒鯉です。
錦山と同じく、意味 は「出世」「繁栄」。黒いのは桐生さんへのアンチテーゼを表現しています。
相沢は自分の力のみで極道社会のトップに登り詰める事を理想としています。
同時に相沢にはある秘密があり、その秘密によって自分の理想とはかけ離れた環境、他人の力でトップになりかけています。
桐生さんも周囲で起きる事件に巻き込まれ続け、その影響で伝説の龍と呼ばれる存在になりました。
相沢は桐生さんと同じく、「周りに流されて強さを身に付けた」という境遇ですが、自分の力ではなく他人の力でトップになった(なる途中)という違いがあり、そういう意味で桐生さんと真逆の存在です。
久瀬大作:閻魔、牛頭馬頭(ごずめず)
龍が如く0の久瀬大作の刺青は閻魔大王と牛頭馬頭(ごずめず)。
閻魔は罪を裁く神、牛頭馬頭は地獄の亡者を責める獄卒の事です。
久瀬が組長を勤める久瀬拳王会は「暴力」に秀でた組です。
亡者を責める牛頭馬頭は、容赦なく暴力を振るう久瀬の姿、または「自分より強い奴を殴りたいから極道になった」というほど好戦的な久瀬の性格を現しているのでしょうか(閻魔はよく分かりませんでした)。
阿波野大樹:鬼を成敗する桃太郎
同じく龍が如く0の阿波野大樹の刺青は鬼を退治する桃太郎です。
桃太郎の刺青には魔除け、厄除けの意味があります。阿波野が組長を勤めるのは泰平一家であり、「泰平」とは世の中がよく治まって平和な事を意味します。
泰平一家は堂島組において"脅し"を担う組です。脅しによって堂島組に忍び寄る魔・厄を除くという意味なのかもしれません。
また、桃太郎の絵柄は刺青の絵柄としては鉄板で、昔から人気だそうです。そこも過去の話である0っぽいですね。
渋澤啓司:青龍
渋澤啓司の刺青は青龍です。
桐生さんと同じ龍を背負っていますが、青龍は東を守る龍です。
渋澤が所属しているのは"東"京にある、"東"城会。もしかしたら桐生さんではなく渋澤が東城会の伝説になる可能性もあったという事でしょうか。
岩見恒雄:白澤(はくたく)
龍が如く6の岩見恒雄の刺青は白澤(はくたく)です。
白澤とは人面を持った牛(或いは人面を持った獅子)の姿をした聖獣です。頭部以外に胴体にも複数の角や目を有する異形として描写されます。
岩見は造船会社の社長で、表向きはカタギです。しかし裏では陽銘連合会の実質的なトップ。その上スーツの上からは想像もつかないほどの筋肉を身に付けています。複数の顔と力を持つ岩見は、まさに白澤のようなキャラです。
立華鉄、尾田純:コウモリ
龍が如く0に登場する立華と尾田の刺青はコウモリです。背中ではなく腕に彫っています。
コウモリは吸血する生物で、弱者を食い物にするというイメージがあります。尾田はある人間をさらい、マフィア組織に売り飛ばしたという、まさに人の血を吸って生きるような行為をした過去があります。
さらに尾田は立華と共に海外マフィアのような活動をしていました。
強者のいない場所で幅を効かせる弱者を「島無き里の蝙蝠」といいます。まるでヤクザ組織に属さずに徒党を組む様子を表しているようです。
また、コウモリの刺青は幸運、繁栄の象徴です。
立華は神室町で立華不動産という会社を興し、神室町を牛耳る勢いで力を付けました。立華不動産が大きくなったのは立華の能力だけでなく、コウモリの刺青の加護によるものなのかもしれません。
澤村由美:月下美人
龍が如くシリーズのヒロインにして、5で主人公になった澤村遥 。その母親である澤村由美の刺青は月下美人です。
月下美人は一夜にしか咲かない花で、朝になるとしぼみます。花言葉は「ただ一度だけあいたくて」です。
由美は遥と離れ離れになり、二度と会えないかもしれないという境遇に身を置かれてしまいました。月下美人は「最愛の娘である遥に、一目だけでもいいからもう一度会いたい」という願いが込められた絵柄です。
春日一番:龍魚
龍が如くオンライン&新・龍が如くの主人公、春日一番の刺青は龍魚です。
龍魚とはコイが滝を登って龍になる途中の姿。
公式で「何も持っていない男」と称される春日ですが、新しい龍が如くでは春日一番のサクセスストーリーが描かれます。
まるで桐生さんをも超えるような”伝説の龍”となる事を暗示したかのような刺青です。
また春日一番の声を担当するのは、1、0で錦山を演じた中谷一博さん。
錦の刺青であるコイは、中谷さんを通じて龍へと生まれ変わったと言えるかもしれません。
まとめ
以上、龍が如くの刺青と意味のまとめでした。
龍が如くの刺青デザインは本職の彫師さんが担当していますが、その為かキャラにピッタリの刺青が多いです。
調べていたらもう一度全作プレイしたくなりました。
最近ではPS4で各タイトルがリメイクされています。
今からプレイするならPS4リマスター版がオススメです。