【映○研SS】水崎「今……2人で、何していたの……?」 浅草・金森「……!」

第二部の続きです。

登場人物は誰も傷つかないストーリーです。

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水崎「……つまり、浅草さんが初体験の相手になって欲しいと言って、金森さんがそれに応じて……」

金森「そうです」

水崎「次は浅草さんが金森さんの初体験の相手になって……」

浅草「そうなのだ」

水崎「で、一通り終わった頃に私が来て、偶然二人の会話を聞いてしまったと……」

金森「その通りです」

浅草「その通りだ」

 

水崎「……ごめん、話の流れに頭が追いついていかない」

金森「でしょうね……」

浅草「……」

 

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【映○研SS】金森「私の処女を貰ってください」浅草「な……何!?」

第一部の続きです。

登場人物は誰も傷つかないストーリーです。

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浅草「わ……私が金森氏の処女を!? 一体、何をいっているのだ、金森氏よ!?」

金森「そのセリフ、デジャブ感ありませんか?」

浅草「ま……まぁ確かに、私が言える事ではないのだが……」

金森「流れとしては不自然じゃないでしょう」

浅草「そうなのか? いや、確かにそういうシチュエーションのものを見た事はあるが……」

 

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【映○研SS】浅草「私の処女を貰ってはくれまいか!」金森「はぁ?」

※登場人物は誰も傷つかないストーリーです。

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芝浜高校、映像研部室。

 

金森「ヤブから棒に、何いってるんですか」

浅草「言葉通りの意味だ。もうすぐ秋休みで我が映像研も活動を休止する。その休み中に、私の処女を……」

金森「言葉の意味は言葉を聞けば分かります。私は理由を聞いているんです」

浅草「えっと……理由と言われても……」

 

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【賭ケグルイ妄4巻・考察】なぜ会長は鳳那々の売春ビジネスを許さなかったのか?

綺羅莉様の専属家畜になりたい。どーも、アウトです。

 

先日『賭ケグルイ』13巻、『賭ケグルイ双(ツイン)』10巻、『賭ケグルイ妄(ミダリ)』4巻を買いました。

最近は本編とスピンオフがセットで発売されるので、違う話を一気に読めるのが嬉しいところ。賭ケグルイの新刊が発売されるたび、贅沢な時間を過ごさせてもらっています。

 

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なぜ会長は売春斡旋を許さなかったのか?

今回は『賭ケグルイ。妄』4巻を読んで気になった事があります。

なぜ会長は鳳那々(おおとりなな)の売春ビジネスを許さなかったのか?

 

本編スピンオフ『妄』には新キャラクターが多数登場します。

第1話に登場した鳳那々(おおとりなな)は、同級生とのギャンブルでイカサマを仕掛け、借金を背負わせて売春を強要しています。

 

そのギャンブルに主人公であり本編にも登場した美化委員、生志摩妄(いきしまみだり)が乱入。結果的に救われた生徒、濡羽綾女(ぬればあやめ)との物語が始まる……。

これが『妄』のストーリーです。

 

最新4巻では鳳那々が再登場し、我らが生徒会長・桃喰綺羅莉(ももばみきらり)様が売春ビジネスを止めさせる所から始まります。

賭ケグルイ妄 4巻 鳳那々

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一瞬「売春を強要する生徒にイラッとしたのかな?」と思いましたが、おそらくそんな人間味のある感情ではありません。

今回は綺羅莉様が鳳の売春ビジネスを潰した理由を考察してみます。

 

 

正義感や「売春を強要されるのはかわいそう」という理由ではない

鳳は多数の同級生にギャンブルの負債を負わせ、売春をさせています。綺羅莉様はその負債を生徒会で負担し、売春をしなくても良いようにしました。

なぜ会長は鳳の売春ビジネスにストップをかけたのでしょう?

賭ケグルイ妄 4巻 売春

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まず正義感ではありません。会長は生徒の犯罪行為に制裁を加えたりしないからです。

 

賭ケグルイの舞台である百花王学園は勝負強さが重視されます。ギャンブルの強さによってヒエラルキーが決まり、強ければ大抵の事は許される。逆に弱くて負債を負えば家畜となり、奴隷同然の扱いを受ける。

イカサマも「騙される方が悪い」という方針で禁止していません。

 

よって生徒間で何が起ころうと、「ギャンブルの結果によるものなら構わない」と考えている事が分かります。

 

 

『賭け金を払えない生徒に人権は無い』が学園の基本方針

その上、生徒会は負債を負った生徒に対し『人生計画表』を発行します。名前通り人生の計画表であり、結婚相手子供を作るタイミング、人数まで細かく指定してあります。

恐ろしいのが予定ではなく計画という所で、書かれている計画は必ず実行されます。つまり「金を返せないなら人生の自由を奪わせてもらう」というのが学園の方針です。

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このシステムを作ったのは、もちろん綺羅莉様。多数の分家を従える桃喰一族の当主である綺羅莉様は、もともと勝負強さを重視していた学園の生徒会長となり、ギャンブル第一主義の学園に作り替えました。

生徒達を観賞魚に例え、「学園は私が作った、私の水槽(アクアリウム)」と言っています(賭ケグルイ6巻)。


負債を負った生徒の人生の自由を奪う綺羅莉様が、売春を強要されるのはかわいそうなどとはよもや思わないはず。というかあり得ないでしょう。

 

 

生徒会役員でも、負債を抱えれば切り捨てられる。一般生徒に温情がかけられるはずもない

また、『賭ケグルイ』5巻において、ギャンブルで追い詰められた生徒会会計・豆生田楓(まにゅうだかえで)は会長の取り立てを本気で恐れています。

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続く6巻では会長を慕っている書記・五十嵐清華(いがらしさやか)がギャンブルで負けた時、「命を賭けると言ったよね?負けたんだから死ね(意訳)」と言い放ちます。

賭ケグルイ6巻 扉の塔

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その他、1巻で生徒会庶務の西洞院百合子(にしのとういんゆりこ)がギャンブルで窮地に立たされた時、勝負を無効にさせないために見届け人となり、百合子にギャンブルを続けさせました。

結果的に百合子は勝ちましたが、負ければ多額の負債を抱えることになっていました。


このように、綺羅莉様は身内である生徒会役員すら、負債を抱えれば切り捨てます。そんな綺羅莉様が赤の他人である一般生徒を助けるとは思えません。

よって同情によるものでは無いと考えられます。

 

 

学園は政財界に強いコネがある。負債を払えない生徒は政治家と結婚させられる

綺羅莉様が売春ビジネスを潰した理由は、『賭ケグルイ』2巻にヒントが隠されていま。

早乙女に人生計画表が発行された際、選挙管理委員の黄泉月るな(よもつきるな)が「ロリコンのおっさんだけど有力者」と言っています。

もう少しでロリコン政治家と結婚させられる所だった訳ですね。身の毛もよだつ話です。

賭ケグルイ2巻 黄泉月るな

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花王学園は政財界と繋がっており、政治家と生徒が結婚すればそのコネが強まります。

学園内の非人道的な行為を揉み消せるなど有利な事も多くなるでしょう。

そもそも綺羅莉様は銃が規制されている日本で銃を調達できる力を持っています(妄へのプレゼント)。現時点でかなりの権力を持っているようです。

 

 

未成年淫行は犯罪行為であり、鳳のビジネスは反社会的組織が関わっている

そして世の中の流れとして、未成年との淫行は問答無用で犯罪です。成人に比べれば意思決定力も無いですから、例え本人達が純愛だと言っても私達としては信じられません。言わされている可能性が高いですから。


そんな未成年が売春をすれば、かなりのお金が動く事も容易に想像できます。その利益は生徒会以外の場所に流れてしまう。

 

鳳の売春ビジネスは反社会的組織の協力を得て行われています。これを放置すれば鳳はもちろん、一般生徒まで反社と繋がる事になります。

前述したように学園は政財界と強い繋がりがあります。ならば反社との関わりは避け、キレイな環境にしていた方が都合が良いでしょう。

 

 

綺羅莉様が売春ビジネスを潰した理由

以上、作中の描写から考察材料が揃いました。

  1. 生徒の人生から自由を奪う綺羅莉様が、「売春強要はかわいそう」と思うハズがない
  2. 学園は政財界と大きな繋がりを持っている
  3. 生徒と政治家が結婚すれば、そのコネが強まる
  4. 鳳の売春ビジネス反社会組織の協力を得ている

 

これらの事から導き出される、『綺羅莉様が売春ビジネスを潰した理由』。同情や温情などではありません。

 

借金を口実にした売春斡旋は学園の為に行われるべきものであり、それによるあらゆる利益も生徒会が回収すべきもの。一生徒が個人的に、しかも反社を介入させてやるのは認めない』

 

こうした冷酷な判断の元に行われたと考えるのが自然でしょう。

 

個人的には、例え気まぐれでも生徒を助ける優しい会長の姿が見たいですが、儚い妄想というものでしょうな。

綺羅莉様は好奇心が異常なほど旺盛で、そのうえ冷徹な性格。自身の好奇心を満たす為ならどんな事でもする人です。

 

眼球の裏側を見たいが為に、生志摩妄に摘出手術を受けさせようとしたり、たった一度のギャンブルにしか使えない大規模建築物をわざわざ建てたりなど、主人公の夢子とは違う方向に狂った思考を持っています。


賭ケグルイ』10巻で「人を人として見ていない。悪意が無いのが始末の悪い所だ」と言われるレベル。情けや正義感で売春を止めさせるような事はしないでしょう。

賭ケグルイ双 10巻 壬生臣葵

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もちろんその性格が綺羅莉様の一番の魅力です。綺羅莉様は冷徹だからこそ美しいと私は思います。

それに綺羅莉様の優しい姿は、6巻で充分過ぎるほど描かれています。綺羅莉様ファンなら一番のお気に入りエピソードではないでしょうか。

 

【漫画レビュー】応援したくなるオーク!『史上最強オークさんの楽しい異世界ハーレムづくり』

今回はマンガ『史上最強オークさんの楽しい異世界ハーレムづくり』のレビューを書きます。なろう系作品でもクオリティが高くオススメの作品です。

史上最強オークさんの楽しい異世界ハーレムづくり マンガ 1巻

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史上最強オークさんの楽しい異世界ハーレムづくりの概要

このマンガは、「オークと人間のハーフである少年・オルクが、たくさんの女性を孕ませる事を目的に旅をする」話です。

オークといえば……みたいな分かりやすい目的です。ある種のテンプレと化していますね。

 

目的は実にアレな感じですが、簡単な話ではありません。というのも、本作のオークは強いほどモテる種族であり、弱いオークは見向きもされません。主人公は物語開始の時点では弱いオークで、姿が人間なので他のオークの子供からバカにされています。もちろんモテない。

 

そんなオルクが上記の目的を達成するため、修行を経て旅立つ……というのが序盤のストーリーです。弱い主人公が修行によって強くなり、目的を胸に秘めて旅立つという、かなりの王道マンガとなっています。

 

 

修行パートはほぼスキップ、テンポが速いと同時に描く所は濃密に!

修行のストーリーは、テンポ良く進みます。最初は別ですが、それ以外は短ければ2コマで終わるほど。

 

これはなろう系の特徴と王道マンガの特色を上手くミックスした結果です。なろう系でよく言われる話ですが、「主人公が苦労している姿はウケない」という経験則があります。

小説家になろうは空き時間で気楽にパパッと読めるのがメリットなので、手早く格好良い姿が見たい人が多いからでしょう。短ければ2コマで修行が終わるというのは、その経験則が活かされた結果です。

 

一方、最初の修行・格闘術だけはしっかり丁寧に描写されます。修行内容も、気(生命エネルギー)の操作を会得するためにいきなり腹に風穴を開けられるなど、なかなかハードです。

こんなムチャな修行も、最短で力を身に付ける為という理由付けがされているから違和感がありません。


その他の科目は魔術、経営学帝王学など。これらが2コマほどでスピーディーに進むものです。1コマ目で修行の内容、2コマ目では卒業試験といった具合。最初の修行はチュートリアルのように詳しく描き、その他は必要最小限に描くメリハリの利いた展開です。

 

旅立ちまで時間が無いという展開を作画で表現したのかもしれません。個人的には戦闘より内政系の描写が好きなので少し残念でもありますが。

 

史上最強オークさんの楽しい異世界ハーレムづくり マンガ 2巻

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主人公は進化するオーク。俺TUEEEE要素もバッチリ完備

主人公はエヴォル・オーク(進化するオーク)という種類に属します。

エヴォル・オークとは交配した相手の長所のみを子供に受け継がせることの出来るオークであり、代を重ねるほどに強くなる。俺の屍を越えていけ』を地で行くような優良種です。

 

ひ弱な主人公が実は特別な存在……これは大変ワクワクさせられます。代を重ねる度に進化する設定も厨二心をくすぐられます。


「あれ、オルクは弱くてモテないという設定はどこに行った?」と思いますよね。これは力を封じられていたからです。

生まれた時点であまりに強大な力を持っていた為、制御が出来ず暴走。伝説の冒険者達が総出で力を封印し、本来の力に気付かないまま成長した……というのが弱い理由です。

 

前述の修行は地力を付けて本来の力を発揮出来るようになる為のものでもありました。

 

生まれながら特別」というのもなろう系のテンプレですが、ここも上手く作られています。素で強いのに力を封印されており、その力を使いこなすために修行をする。

すでに書きましたが、王道展開となろう系テンプレを上手に絡めてストーリーを作り込んでいます。理由付けしてくれると展開にも説得力が生まれるので、読む側の私達としても嬉しいです。

 

 

修行を終えて旅立つオルク。ストーリーの始まりを期待させられる名シーン!

修行を終えたオルクはいよいよ旅立ちますが、その旅立ちがすごくいい。正直、なろう系マンガで名シーンと思える場面を見たのは初めてかもしれません。

 

修行を終えて旅立つオルクを、仲間のオークたちが花火で祝福してくれます。

そのシーンで掲げられた幕には「たくさん孕ませて来い」。

村の皆に見送られたオルクは「みんなが胸を張れるように……世界一のハーレムを作る!」と決意し、旅立ちます。

 

この幕を見て、そういやそんな話だったね、と笑ってしまいました。そもそも主人公が強くなろうと思った理由がそれでしたからね。

 

とはいえ笑えるばかりではありません。読者が忘れかけていた目標を物語が盛り上がる瞬間に出す。この運びは素晴らしい。ストーリー作りを分かっています。当初の目的もうやむやにしない所も良いです。

 

さらに格闘術訓練で腹をブチ抜かれたり、ひたすら座学に励んだ主人公の苦労が報われたことが劇的に表現されており、これはもはやクライマックス。まだ始まったばかりなのに。

この旅立ちの場面は序盤の名シーンというべきでしょう。


ここまでで第一部というべきパートが終了。いよいよオルクのハーレム作りが始まります。

 

 

修行~旅立ちまで読み、続きが楽しみに! オススメの作品です

ここまで読んで、続きを読み進めようと思いました。


突然妖精が現れ、勇者に選ばれたと告げる辺りは唐突に感じたものの、設定やストーリーの流れには全く違和感が無い。主人公の隠された力や、その力を持って生まれた理由、さらに封印された理由など、ちゃんと設定が作り込まれています。

優秀な血統という俺TUEEEE要素がありつつ、あまりに力が大きすぎるので普段は封印され、ここぞという時だけ封印を解いて力を発揮する。強大だけど制約のある力という、ロマン溢れる基本設定も胸が高ぶります。

 

この封印も三段階あるので、少なくとも三回はパワーアップ展開があるんでしょうね。と期待させられます。


なろう系作品は低く見られる風潮がありますが、クオリティの高い作品もたくさんあります。『史上最強オークさんの楽しいハーレムづくり』もその1つで、胸を張ってオススメ出来るマンガです。

面白い異世界転生が読みたい人は、読んで損はないです。

 

【書評】Gacktの挑戦状?『GACKTの勝ち方』レビュー

先日『GACKTの勝ち方』を読み終わりました。

ファン向けであると共に、「この本からどれだけ学びとれるか」を試される、GACKTからの挑戦状という印象を受けました。

 

gacktの勝ち方 内容

 

勝ち方のヒントを与えてくれる、GACKTからの挑戦状

一言で言えば「勝ち方のヒントを与えてくれる本」、「GACKTの挑戦状」です。どういうことか説明します。

 

ます勝ち方と題されているものの、方法論としてはあまり具体的ではありません。方法論よりも心持ち、GACKTの精神を深く書かれています。

その精神から、人生の勝ち方を学び取る為のヒントを提示してくれる本です。


数学で例えるなら、答えを教えてくれるのではなく、公式と解き方を教えてくれているイメージ。

「俺はこの公式を使い、このような解き方で答えを出した。さぁ、お前もやってみな」と言われている感じです。解答そのものは私達が自分で導きだす必要があります。

 

詳しく解説してくれる訳ではなく、あくまでヒントを提示するだけ。具体的な方法論は私たちが自分で掴まなければなりません。

「どうやれば良いのか、とりあえず方法を教えてくれ」という意識で読むと拍子抜けします。

 

場の主導権を握る方法など、具体例もある

もちろん具体的な方法論も書かれています。例えば「場の主導権を握る方法」。これはGACKTの実体験と共に紹介されます。


ある大物フィクサーと飲んだとき、場の主導権を握るためにウォッカを何杯も一気呑みしたというエピソード。言われるがままに飲んだら確実に潰されると感じ、あえて自分から勝負する姿勢を見せたそう。

結果、潰されるどころか一目置かれ、可愛がって貰えるようになったと書かれています。


酒の弱い人なら急性アルコール中毒待ったなしであり、ソックリ真似しちゃいけません。そういう事ではなく、要は自分の行動を基準化して場の主導権を握るというテクニックです。上記のエピソードはこれを応用したもの。

この精神はいろんな事に応用できそうで、方法論として良いと言えます。

 

GACKTの自伝(偉人伝?)として面白い

他にも喧嘩で病院送りにされ、二度とやられないよう徹底的にやり返したというエピソードなども描かれています。こうしたものが描かれており、読み物として大変楽しい。

タイトルはハウツー本やライフハック本のような印象ですが、中身は自伝というべき内容です。GACKT様の著書なら自伝ではなく偉人伝というべきでしょうか?

 

GACKTの精神を深く描いた一冊。

GACKTファンには確実にオススメ。GACKTのエピソードが多数描かれているので絶対に楽しめます。

方法論よりもマインドセットに重きを置いた本なので、ありがちなハウツー本に飽き飽きな人も、一度手に取って読んでみるとよいでしょう。

Dr.STONE(ドクターストーン)は異世界転生モノのお手本!なろう系作家は参考にすべき

オススメのマンガの1つに『Dr.STONEドクターストーン』があります。
今回は「Dr.ストーンって異世界転生のお手本みたいな作品だな」と思った話をします。

 

Dr.STONEドクターストーン)とは?

Dr.STONE

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Dr.ストーンは週刊少年ジャンプで連載されている作品です。

謎の光によって全人類が石化し、文明が崩壊。人類石化から3700年後、文明レベルが石器時代にまで退行した世界で2人の少年、千空大樹が目覚めます。千空は天才的頭脳を、大樹は無尽蔵の体力を駆使し、もう一度文明社会を取り戻す為に奮闘する。


科学をテーマにしており、電球や抗生物質、車といった現代物を一から作り出して文明レベルを上げていく展開が特徴。ジャンプらしいバトルもあり、SFクラフト冒険譚と言える作品です。

 

 

Dr.ストーンは異世界転生?

異世界転生モノには以下のような設定を使われる事が多いです。

 

  • 現世から別の世界へ生まれ変わる
  • きっかけは事故死や病死(いきなり転送されるなど例外もある)
  • 記憶を引き継いでいる
  • 現代の知識、技術を活用する
  • 死んだので基本的に帰れない


Dr.ストーンも記憶を引き継いで3700年後の世界に行き、科学の知識で現代品を作るという流れが見所です。文明が崩壊している為、完全な元の世界に戻ることも不可能。


生きたまま石化して復活しているので、正確には転生ではなく転移となります。

 

別にDr.ストーンが異世界転生のパクりと言っているのではありません。異世界転生というテーマ自体、最近出てきたものではなく神話レベルの大昔からあるので、珍しい設定ではありませんし。

とはいえ異世界転生モノと共通点が多いため、ある種の異世界転生と言って差し支えないでしょう。

 

 

異世界転生のお手本!Dr.ストーンが面白い理由


失敗描写があり、主人公無双になっていない

Dr.ストーンの主人公、千空は科学の天才です。知能が高く、3700年間ひたすら秒数を数え続け、石化が解けた直後に暗算で西暦何年かを特定するほど。

 

このレベルの天才なのに失敗する描写があります。初めて作るものはまず上手くいかず、不完全なものが出来上がります。


異世界転生でよく言われるのが、「主人公無双になりがち」です。

異世界転生は作中の世界観に対して主人公の知識・技術が高度過ぎる場合が多い。その為、何気ないことをやっただけで強キャラ認定される流れが多々見られます。

しかも現代人なら普通に出来る事なので、失敗する場面がほぼ出てこない。(特に序盤は主人公を持ち上げたいが為に失敗するシーンを出さない)

 

 

現実と遜色ないものをいきなり作れたら、如何にマンガといえど非現実的です。流れが唐突で読者は置いてけぼり。『失敗描写』は、主人公無双にならないために大切なものの1つです。

 

Dr.ストーンの失敗描写例:微妙なラーメン

千空は村人を仲間に引き入れる為に、ラーメンを作ります。食いモノで吊ろうという企みです。

このラーメンがかなり微妙な完成度。村人には好評なものの、本物の味を知っている千空は膝を折るような味です。小麦ではなく猫じゃらし(麻の一種)を使ったせいか、ボソボソで苦味の強い味わいでした。作者も実際に作り、微妙な味だったそう。

 

いくら作り方を知っていても、材料があるとは限らないし、代用品を使えば最適な素材で作るよりもレベルが落ちるのは当然。知識と実践のギャップをしっかり描いてくれるから違和感もなく、むしろ面白さに繋がるというものです。

 

 

主人公に試練を与えている。ピンチを解決させる流れが見事

面白いストーリーを作るコツに、「主人公をピンチに陥らせ、解決させる」というものがあります。昔、小説を書いていた頃にそんなアドバイスを見ました。

 

あえて主人公に苦難を与え、乗り越えさせる。これを繰り返すだけでストーリーになります。逆にピンチに陥り悩む描写がないと、淡々と進むだけのストーリーになります。起伏の無いストーリーは面白くありません。

 

もちろんやりすぎは禁物です。たとえば東京喰種(トーキョーグール)はピンチが多すぎて、主人公が本気で気の毒になってきます。本当に可哀想で、「もう金木クンを休ませてあげて……泣」となりました。

あそこまででは無いにしても、主人公に苦難を与えて乗り越えさせるのがストーリーを面白くするコツです。

 

 

Dr.ストーンは主人公がとにかく苦労する。その姿は格好悪いほど

タングステンを探しに行く話で、千空は縦穴に落ちてしまいます。脱出する為に穴へ水を引き込むも、水に体温を奪われて凍えそうに。この話は敵対していたキャラが仲間になるイベントも同時に進みます。ピンチを脱しつつ仲間もできる、一石二鳥な展開を面白く描いてくれた良い話です。


作中で千空がピンチに陥るシーンって、千空の姿がものすごく苦労している感溢れるように描かれます。誤解を恐れず言えば、超カッコ悪い。冷や汗をかくわ、顔がギャグ漫画レベルに崩れるわ、とにかく不恰好。作画の力も大きいおかげで、格好良いシーンとの落差が酷いほどです。

 

こう描いてくれるからこそ、キメた時の格好良さが映えます。格好良さとダサさは、切っても切れない関係だと思います。ピンチに喘いで苦労している姿は格好悪いものですが、それが無いと格好良いシーンも味気ないし、キャラに共感も出来ません。主人公だからこそ、勇気を持ってダサく描くのが大切です。

 

 

作るものがかなり不恰好。実際に作ればこんなものというリアルさ

作中では色んな現代品を作ります。しかし現代人である我々の目線で見るとかなり不恰好です。ガスマスクも車もラーメンも。

 

これは悪口じゃなく、むしろリアルで大変すばらしいと思います。普通に考えて、作り方を知っていても技術が無ければ見た目まで再現できるはずがありません。

 

例えばたいまつだって布を巻き付けて火を付けた木の棒ですが、実際に作ると漫画みたいに綺麗な見た目にはなりません。小学生時代に作りましたが、地味に難しいですよアレ。まず真っ直ぐで手頃な太さの棒なんて自然界じゃなかなか見つかりませんから。

 

Dr.ストーンに出てくる現代品も、ほとんどが不恰好な見た目です。「製造技術なしで仕組みだけ分かる状態で作ったら、実際に出来上がるのはこんなもんだよね」と、リアルに考えられたようなデザインが好きです。

 

 

主人公の弱点を仲間がフォローする

Dr.ストーンでは異世界転生にありがちな主人公無双はまず起こりません!

 

千空は科学知識こそすごいものの、体力は人並み以下という弱点があります。戦闘に向いていないどころか作中最弱クラスといって良い。その為、体力が必要な場面では体力がチートレベルに高い大樹が活躍したり、他の村人達の力を借りたりします。


また単刀直入に答えを求める、いかにも科学者タイプな性格であり、人の心を巧みに動かすような立ち回りが苦手。よって人心を動かすのはメンタリストのゲンの役目です(人の心が分からない訳ではなく、ただ苦手というだけ)。


作中で起こる問題を解決する時は、ほぼ確実に他のキャラの力を借ります。

 

前述のタングステンの話でも、最初にタングステンを見つけたのは村の子供、イカです。スイカは自然の中で遊ぶのが大好きな少女で、植物を感覚的に見分ける才能が培われました。

遠くが見えない目の病気、ボヤボヤ病(実は病気ではなくタダの近眼)を、千空に作って貰ったメガネで克服。その後は千空に協力するようになります。


最初のタングステンも、スイカが変わった石だと拾ったものであり、千空はそれを見て「タングステンがあれば何とかなる!」と閃きました。もしスイカが居なければ解決出来なかった可能性が高い。

 

こうした千空だけではどうにもならない問題を他のキャラがきっかけとなって解決する展開が多いです。主人公以外にもキッチリ役目を用意し、千空の取り巻きで終わることの無いようストーリーが作られています。


作中で千空は「色んな奴がいるのが科学文明の強さ」といっており、そのセリフにも説得力が生まれます。キャラに弱点を設定するのは創作におけるキャラ作りの基本ですが、その弱点を補う為に他のキャラ立たせられるので、やはり弱点は大切です。

 

 

異世界転生を書きたいならDr.ストーンをお手本にすべき!

近年は異世界転生がブームです。何かが流行すれば「自分も作りたい」と思う人が増えるもの。異世界転生を書きたい人はDr.ストーンをお手本にすると面白い話がかけるはず。

面白い異世界転生が見たい人にもオススメです。